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診療案内 貧血

【貧血とは】

貧血とは血液が薄くなった状態を言います。
医学的には血中のヘモグロビン濃度や赤血球の数が基準値を下回った場合を貧血と定義します。
子どもの場合、1歳までと思春期に多くみられます。原因としては急速な身体の発育、それに伴う食事の問題、未熟児、血液の喪失(生理など)、消化管からの鉄の吸収不全などが挙げられます。
乳幼児の貧血は脳の発育にも影響を及ぼすことがあり、大変重要です。

 

【貧血の症状】

重症でなければ無症状のことも多いです。たまたま採血して見つけることもまれではありません。
ある程度以上になれば、疲れやすい、息ぎれ、顔色不良、倦怠感、頭痛、めまい、易刺激性などが出てきます。
しかし、多くの症状は時間とともに慣れてくるため現れない事もあります。
診察所見では黄疸や、肝臓や脾臓が腫れるタイプの貧血もあり(溶血性貧血など)、急激な血液の喪失は呼吸や脈が早くなり、長期に渡るものでは体重減少や心不全の兆候が認められる事もあります。

 

【貧血の種類】

いくつかの方法がありますが、ここでは① 赤血球の産生の低下と②赤血球の喪失に分類します。

 

①赤血球の産生の低下

代表的で最も多いものが鉄欠乏性貧血です。なんらかの原因(多くは食事性)で赤血球の材料である鉄が不足するのが原因です。
その他にはビタミンB12、葉酸欠乏性貧血、再生不良性貧血、白血病などがあります。

 

②赤血球の喪失

代表的なものは出血です。思春期も女性の生理が少量でも長期に渡ると貧血になります。それ以外のものは、いろいろな原因で生じる溶血性貧血です。

そのほかの分類には赤血球の大きさによる分類がありますが、我々が原因を鑑別する際に重要になります。

 

【診断】

血中ヘモグロビン濃度が正常値の-2SD以下であれば貧血と診断できます。
小児ではだいたい11〜12g/dlが下限です。

 

【検査】

まずは血液検査です。赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット(血液中における赤血球の体積の占める割合)、MCV(赤血球の平均的な大きさ)、MCH(赤血球の1個あたりのヘモグロビン量)、MCHC(赤血球の平均的ヘモグロビン濃度)などから鑑別を行います。
また、赤血球の形態、網赤血球の数、溶血の種類を調べるテスト(Coombs test)や白血球、血小板数なども参考にします。

 

【治療】

原因に応じた治療をします。最も多い鉄欠乏性貧血に関してはそちらを参考にしてください。

 

【参考にした文献】

BERKOWITZ’S Pediatrics 5th Edition American Academy of Pediatrics

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