【コリックとは】
赤ちゃんは泣くのが仕事です。でも、どのくらいが正常なのでしょうか?
「子どもの声が聞こえますか?」の著者ブラゼルトン博士の1962年の研究によると、赤ちゃんが泣くのは生後2週頃から増え生後6週頃がピークとなり、その後だんだん減っていきます。
生後4ヶ月くらい、遅くとも6か月までには自然に消失します。
ピーク時には一日3時間泣き、夕方に多いと言われています(夕暮れ泣き)。
その後欧米でこの結果が正しいことは再確認されています。赤ちゃんの3〜28%に認められると言われています。
コリックの診断に使用されているのが下の表に示す「Wesselのコリックの3の法則」です。
哺乳は良好で体重減少がない健康な乳児であることが条件です。
コリックの3の法則
持続時間 | 1日に3時間を越える |
---|---|
頻度 | 1週間に3回より多い |
継続期間 | 3週間より長く続く
(最近は1週間) |
赤ちゃんはお腹が痛いかのように膝をお腹のほうにもっていきます。
何をしても泣き止まずご両親を苦しめ、欲求不満に陥らせます。
原因は未だ不明で食物アレルギー、腸管の未熟性、腸管内細菌叢のみだれ、ご両親のストレスなども原因ではないかと言われています。妊娠中に母親が喫煙していると発症頻度が上がります。
赤ちゃんの泣き方の特徴としてパープルクライングというのがあります。
〇 Peak of crying(ピーク)
生後2週間頃からよく泣くようになり、2か月頃がピーク
〇 Unexpected(予測できない)
泣き止んでもすぐまた泣き出す、理由がわからない
〇 Resists soothing(なだめることができない)
何をしても泣き止まないことがある
〇 Pain-like face(痛そうな表情)
どこも悪くなくても痛そうな顔で泣く
〇 Long lasting(長く泣く)
心配になるくらい泣き続ける
〇 Evening(夕方)
午後から夕方に書けて良く泣く
【鑑別診断】
胃食道逆流症、ミルク不耐症などは鑑別が必要です。
胃食道逆流症は哺乳直後に起こりやすいのが特徴です。ミルク不耐症では下痢や血便などを伴うことが多いです。
その他にはターニケット症候群、腸捻転、ヘルニアの嵌頓などがあげられます。
【対応】
コリックであることが確かであれば、一番大切なことは原因は御両親の育て方などではないと言うことです。
そしてやがて自然になくなるということを理解して下さい。
ご両親がゆっくり休んでしてストレスをためないようにして下さい。
ロイテリ菌という乳酸菌を飲むとコリックが治ると言う報告もあります。
また、コリック抱きと言うのがあり、泣き止むことがあるので試してみて下さい。
コリック抱きのやり方と期待できる効果!試した結果…意外と泣き止む
泣き止まない赤ちゃんの子育てブログ
母親はオムツを替えてみたり、授乳をしたりしてみて下さい。何か原因がないかをまず確かめることです。
深呼吸をし、児をまず安全なところに寝かせたうえで一旦その場を離れる。
イライラを赤ちゃんにぶつけないようにする。激しく揺すぶらないこと。
スリングに入れて家の中を歩き回ったり、外に散歩に出る。薄い毛布にくるむ(スワドリング)。
静かなお部屋に連れて行く。揺り椅子に乗せて揺らす。
いすにすわたお母様の膝に赤ちゃんを乗せて、母親がゆっくりか踵を上下させながら赤ちゃんの背中を優しくなでる。
赤ちゃんのお腹を下にしてベッドに寝かせ、背中を優しくトントンたたく。などをしてあげて下さい。
厚労省のサイトにも以下のサイトがありますので参考にして下さい・