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診療案内 繰り返す溶連菌感染症(GAS)

【はじめに】

溶連菌によくかかるお子さんいますよね。私のクリニックでもよくいます。冗談ですが、私はその方々を「チーム溶連菌」と呼んでいます。胸に溶連菌と書いてあるTシャツを作ろうかと思ったくらいです。

【溶連菌の保菌について】

咽頭に溶連菌を保有しているが症状を呈さない状態を無症候性保菌と言います。小児では頻度が高く、10〜30%で保菌が認められると言われています。

保菌しているだけでは免疫応答(抗ストレプトリジンO抗体(ASO))価上昇などを示しません。また、感染力は極めて低く、急性リウマチ熱や急性糸球体腎炎の発症のリスクもほとんどありません。

また、長期間(6ヶ月以上)に渡り保菌が持続することもあり、この間に咽頭の迅速検査をすると陽性になってしまいます。

【鑑別すべき病態】

繰り返し溶連菌の迅速検査が陽性になる場合、真の再感染または遷延感染、保菌者のウイルス感染合併による症状の出現との鑑別が必要です。診断の目安として、以下のような考え方があります。

病態 症状、状況 対応
慢性保菌+
ウイルス性咽頭炎
咳・鼻汁などのウイルス感染症状
発熱は軽度〜中等度
初回感染から1ヶ月以内の発症
周囲での上気道炎
原則として抗菌薬不要
ウイルス対症療法を優先
軽症であれば経過観察
新規GAS再感染 曝露歴(家族・学校等)あり
典型的症状(高熱、強い咽頭痛、扁桃発赤・白苔など)
初回感染から1ヶ月以上経過
GAS咽頭炎として治療
家族内伝播対策を助言
治療不十分・
服薬不遵守による遷延
初回治療終了から短期間(数日〜2週)
内服中断の病歴あり
周囲からの新規曝露なし
コンプライアンスを是正して再治療
家庭内/集団での
“ピンポン感染”
家族内で反復する咽頭炎
無症状者を含め交互に陽性
典型的な症状であれば治療
繰り返すようなら除菌を考慮

【保菌者に対しての治療を考慮する場面】

【治療】

保菌者に対する標準的なペニシリンによる除菌成功率は約20%と低く、根絶は困難であると考えられています。クリンダマイシンなどによるその他の治療も報告されていますが、症例数が少ないため確立はされていません。

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