【ビタミンAとは】

ビタミンAは目や皮膚・粘膜の健康を保ち、免疫機能を正常に維持するのに欠かせない脂溶性ビタミンです。
動物性食品に含まれる「レチノール」や植物性食品に含まれ体内で変換される「β-カロテン」などの総称になります。「カロテン」はよく「カロチン」とも呼ばれますが、正式には「カロテン」です。緑黄色野菜やみかん・オレンジに含まれるオレンジ色の色素成分です。たくさんカロテンを摂りすぎると手のひらなどが黄色くなります(カロテネミア:柑皮症)。
【働き】

- 視覚の維持:暗い場所で光を感知する網膜のロドプシンという物質の構成成分になります。ちなみに色を認識するものには赤・緑・青のオプシンがあります(光の三原色)。
- 粘膜・皮膚の健康:目・鼻・喉・皮膚などの細胞を正常に保ち、細菌やウイルスの侵入を防ぎます。
- 抗酸化作用:β-カロテンには有害な活性酸素を取り除く働きがあります。
【欠乏症】

暗いところで目が見えにくくなる(夜盲症)、鳥目とも言います。また、皮膚の乾燥、免疫低下による感染症のリスクなどが起こります。発展途上国の栄養の足りない子ども達が麻疹に罹患した時には、ビタミンAの投与が予後の改善に役立つのはこのためです。
【過剰症】
脂溶性のため体内に蓄積し、頭痛、嘔吐などの症状が出ることがあります。妊娠初期の過剰摂取は胎児への影響が懸念されます。
【必要量】

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、成人男性で850〜900μgRAE、成人女性で650〜700μgRAEです。耐容上限量は成人で一律2,700μgRAEです。
RAEとはRetinol Activity Equivalents:レチノール活性当量のことで、動物性食品のレチノールと植物性食品のβ-カロテン(体内でビタミンAに変わる成分)の吸収率の違いや働きやすさを考慮して合算されています。カロテンにはβ型の他にもα、γ型、クリプトキサンチンなどがありますが、もっともビタミンAの効果が高いのがβ-カロテンです。β-カロテンも吸収率やビタミンAへの変換率を考慮すると、レチノールの約1/6の効力に相当すると見積もられています。
【ビタミンAの多い食物】
1)動物性食品(レチノールが豊富なもの)
- 鶏レバー・豚レバー
- うなぎ
- アンコウの肝
- ホタルイカ
- バター・卵黄・チーズ
2)植物性食品(β-カロテンが豊富なもの)
- にんじん
- モロヘイヤ
- ほうれん草・春菊
- ニラ・小松菜
- かぼちゃ










