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診療案内 13トリソミー(13 trisomy: パトウ症候群(Patau syndrome))

【13トリソミーとは】

 ヒトの23対ある染色体の中で13番染色体の全部か一部が重複する疾患です。

【頻度】

 1万5000〜2万5000出生あたり1例の頻度で生まれます。

【原因】

 大多数のトリソミーと同様に母親の高齢化が原因の一つになっています。母親の卵子での第一減数分裂の際、分離がうまくいかないことで生じます。
 約20%は転座型と言い、染色体の本数は46本ですが、多くの場合13番と14番の染色体のRobertson転座です(14番染色体の1本の長椀が13番染色体の長腕に置き換わることにより13番染色体長腕が3つになる形の転座です)。
 先天心疾患では心房中隔欠損症、動脈管開存症、泌尿器疾患では停留清掃、双角子宮、卵巣形成不全、多発性嚢胞腎などが認められます。

【症状】

 成長障害と重度の知的発達遅滞を認めます。無嗅脳症や前全脳胞症のような重度の中枢神経奇形を合併することがあります。
重度では小眼球症、虹彩欠損、眼球欠損を伴います口唇口蓋裂、多指(趾)症の頻度も高いです。

【出生前診断】

 ダウン症(21トリソミー)、18トリソミーとともにNIPT(無侵襲的出生前スクリーニング)の対象疾患です。多くの営利目的の施設で検査可能となっていますが、検査はカウンセリングができる認定された施設で行なってください。
 両親が均衡型転座保因者であるときには再発率は3%となります。
 胎児に多指(肢)症、口蓋裂、全前脳胞症、NT(nuchal translucency)などのエコー診断と母体年齢を考慮して羊水染色体検査で確認ができます。

【予後】

 生産児の約半数は生後1ヶ月以内になくなってしまいます。
生命、神経学的予後は重篤ですが、病態に応じた医療的ケア、療育的支援、家族への心理的・社会的支援などが必要です。

【13トリソミーの子どもを支援する親の会】

下記のサイトがあります。
http://www.13trisomy.com/

【トリビア】

 この病気について書かれたノンフィクションに、松永正訓先生の「運命の子 トリソミー」があります。

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