【打撲・ねんざ・骨折】
打撲とは、外部からの強い刺激で皮膚や筋肉、血管などの軟部組織が損傷する打ち身のことです。軟部組織とは骨や軟骨などの硬組織、および内臓などの実質組織を除く、体を支えたり動かしたりする組織の総称です。具体的には筋肉、腱、靭帯、皮下脂肪、血管、神経などです。
ねんざはレントゲンで異常がない関節のケガのことです。靭帯や腱(軟部組織)のケガで、骨折とは骨が壊れている状態ですので、凹んだ場合も含まれます。
骨折している場合は整形外科でギブスやシーネで固定する必要がほとんどですので、整形外科の受診が必要です。捻挫でも固定が必要なこともありますが、多くの場合安静で良くなります。問題は骨折しているかどうかになります。
【骨折を疑うポイント】
小児では成人より骨密度が小さく、柔らかいのが特徴です。特に四肢の先端にある骨端線は損傷しやすいです。
1. 痛み:子どもが「痛い」と表現できるようになるのは1歳半から2歳頃と言われています。また、痛みの程度や部位を正確に言えるようになるのは6歳前後からと言われています。1歳までは痛いと泣き叫んだり、不機嫌になることで表現します。痛みの強さを表すスケールとして下記のようなものがありますが、5歳以上での使用が勧められています。

子どもから痛みの表出があった時点で骨折の可能性があります。下記の2)〜4)も参考にして判断します。
2. 腫れ:打撲の場合でも腫れることはありますが、色調の変化だけのことがほとんどです。骨折の場合は通常打撲より腫れの程度がひどいことが多いですが、受傷してからすぐの時はわからないこともあります。対側と比べることも重要ですが、翌日腫れが悪化していないかどうかを見てもらいます。
3. 動作の変化:歩くときに足を引きずるようになる、歩いていた子がハイハイする、ずっと寝て動かなくなる、立つことや座ることを嫌がる、おむつを変えると泣くなどは骨折の可能性があります。肘や膝を曲げない時も同じです。打撲でも同じようなことが起こりますが、程度が軽いか短時間で改善する場合が多いです。
4. 高リスクからの受傷機転:子どもの身長より高いところからの転落、スポーツ中の受傷、交通事故などはレントゲンの検査の対象です。
1)〜4)だけではありませんが、総合して判断することが重要です。
【その他】
上肢が腫れていないのに、抱っこすると泣く場合は鎖骨骨折が疑われます。ベッドから落ちたあとに、そのようなことがあれば鎖骨骨折の可能性が高いです。
転倒した際に肘を伸ばして手をつく場合(Fall On Outstretched Hand:FOOSH)、肘関節や手首の骨折を起こしやすいです。
子どもの歩行が大人の歩行と同じようになるのは3〜4歳と言われています。それまでのヨチヨチ歩きの際の転倒で下腿の骨折をきたすことがあり、よちよち歩き骨折(Toddler骨折)と言います。レントゲンでわからないこともよくあります。










