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診療案内 頭部外傷

頭部外傷で伺うこと

子どもは頭が大きいため、落下する際には頭から落ちることが多いので、頭部外傷はよく見かける怪我の一つです。我々がお話を伺う際に気をつけていることは、まず受傷機転です。どこで、どのくらいの高さから、どのように落ちたのか?また、その時の地面はなんだったのか?どうして落下したのかも重要です。このような受傷機転を伺うことはその後の検査の必要性だけでなく、虐待と事故を区別することにも役立ちます。

また、受傷後の症状はどうであったかを伺います。直後に意識消失はあったのか?あったとしたらどのくらいの時間だったのか?けいれんは、嘔吐はなかったのか?すぐに泣いたのか?どのくらいの時間で普段通りの様子に戻ったのか?が重要になります。

診察で気をつけていること

受診時の意識レベル、手足は問題なく動かせているか?頭のみならず身体の他の部分に傷などはないか?神経学的な異常はないか?打撲痕に波動を触れるか(ぶよぶよたんこぶ)、頭蓋骨に骨折らしいものを触れるか?頭蓋底骨折のサインとしての「Battle徴候」や「パンダの目徴候」、髄液漏はないかを確認します。

頭蓋底骨折のサイン

1)Battle徴候
中頭蓋底骨折のサインで、耳の後ろの乳様突起上の皮膚に見られる出血斑です。

2)パンダの目徴候(ブラックアイ)
前頭蓋骨底骨折のサインで、目の周囲に見られる皮下出血です。

3)髄液漏
耳や鼻から透明な髄液が流れていることを髄液漏と言います。鼻水や出血に髄液が紛れていないかを確認する方法としてハンカチテスト(double ring sign)があります。また、髄液は鼻水と異なりムチンを含まないため、垂らしたハンカチが硬くならず、サラサラしたままです。

頭部CT-scanの適応

頭部打撲で最も重要なことの一つに、骨折と頭蓋内出血がないかの確認があります。この評価で一番役に立つのがCT-scanです。しかし、頭部CT-scanは被曝が多いため、簡単にとってはいけません。レントゲン検査で被曝が問題になるのは主にCT-scanと透視です。そのため、CT-scanをとるいくつかの基準が示されています。代表的なものにPECARN、CATCH、CHALICEがあります。当院ではPECARNを採用しています。

PECARN(2歳未満)

以下のうち1つでもあればCT-scanの適応になります。

PECARN(2歳以上)

以下のうち1つでもあればCT-scanの適応になります。

高エネルギー外傷とは

・自動車事故で、患者が放り出される、同乗者が死亡する、車が横転する
・患者がヘルメット非着用の歩行者もしくは自転車で走行中に、自動車との接触
・2歳未満では90cm以上、2歳以上では1.5m以上の高さから転落
・頭に衝撃を与える物体との衝突(ハンマーや金属バットで殴られた時など)

その後に関して大切なこと

受傷から48時間以内(特に最初の6時間)は状態が変化する可能性があることや、受傷すぐにはわかりづらい異常が、時間が経ってからわかるようになることもあることを念頭に置いてください。

以下のような症状があれば再度医療機関へ受診してください。

一番大切なこと

このような事故が起こらないようにすることです。交通事故など避けることのできない事故もありますが、ベッドからの転落などはサークルを上げておくなどをすることで予防することができます。ベランダからの転落では、子どもが何かにのることができて落下してしまうのです。そのようなものがないようにしましょう。事故が起こらない環境づくりをすることを心がけてください。

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