自己炎症性疾患(周期性発熱症候群)
自己炎症性疾患は炎症シグナルや自然免疫系の遺伝子の異常による稀な疾患です。
臨床的にはアレルギー、自己免疫疾患、感染症に似ていますが、アレルギーの原因となる物質もなく、感染の原因もなく無菌性で、自己免疫疾患で陽性になる各種の自己抗体も陰性です。
現在までに少なくとも37遺伝子の変異による40疾患が登録されており、厚労省難治性疾患克服研究事業の対象になっています。
指定難病になっている自己炎症性疾患は
- クリオピン関連秋期発熱症候群(CAPS)
- TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)
- ブラウ症候群
- 家族性地中海熱(FMF)
- 高IgD症候群(HIDS)
- 中條・西村症候群
- 可能性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群(PAPA)
- 慢性再発性多発性骨髄炎
- 遺伝性自己炎症症候群
- NLRC4異常症
- ADA2欠損症
- エカルディ・グティエール症候群
- A20ハプロ不全症
です。このうち比較的頻度の高いCAPS、TRAPS、FMF,ブラウ症候群と、HIDSを含むメバロチンキナーゼ欠損症に関しては診療ガイドラインもあります。
ここではPFAPA、FMF、HIDS、TRAPSの4つの疾患の特徴をまとめてみました。
各々の詳しい説明は疾患別に説明致します。