提携駐車場あり 19:00まで診断

診療案内 Rett(レット)症候群

【概念】

女児にのみ発症する手の常同運動が目立つ当初は進行性で慢性の移行する神経疾患です。

 

【原因】

X染色体長碗に位置するmethyl-CpG-binding protein(MECP2)遺伝子の異常が原因です。この遺伝子はDNAのメチル化に関与して、遺伝子の発現に重要な役割を担っています。男児では症状が重くなり致死的となるため基本的には生まれてくることはありません。しかしながら近年、男児でも非定型的な症状を示す例が報告されています。その他の遺伝子としてX染色体上のCDKL5や14番染色体上のFOXG1遺伝子異常もレット症候群の原因遺伝子になりえます。

 

【頻度】

女児1万人あたり0.5〜0.8人の頻度で発生します。

 

【症状】

ここでは典型的なレット症候群の症状を記載します。しかし、非定型的な症状を示す例も多く、重症型、軽症型も存在します。

 

【診断】

2010年に以前の診断基準が改定されて簡素になっています。
レット症候群診断基準改訂版(2010年版)
生後頭囲の成長速度が遅れてきた時も診断を考慮する

A 典型的・古典的レット症候群の診断要件

B 非定型的・亜型レット症候群の診断基準

主要診断基準

典型的レット症候群診断のための除外診断基準

非典型的レット症候群のための支持的診断基準

 

【鑑別診断】

Angelman症候群、Pitt-Hopkins症候群、自閉症、知的障害を伴う脳性麻痺などがありますが、上記の「年齢依存性の臨床経過」と「相手の目をじっと見る行動」はレット症候群に特徴的です。

 

【治療】

現時点では全て対処療法及びリハビリテーションになります。しかし、現在アメリカでは各種の薬剤や化合物の治験が行われています。

 

【医療助成制度】

初診予約はこちら 再診予約はこちら お知らせ
TOP