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診療案内 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(Dentato-ruburo-pallido-luysian atrophy: DRPLA)

【概念】

日本に多く、研究も盛んで原因遺伝子も日本で発見されています。運動失調を主症状とする進行性の神経疾患で、病理学的には小脳、脳幹、脊髄亜あるいは大脳基底核など多系統にわたり変性する疾患です。
脊髄小脳変性症と呼びますが原因が不明で遺伝しないタイプを多系統萎縮症(multiple system atrophy: MSA)と呼びます。

 

【原因】

遺伝子の3塩基(CAG、CTG、CGGあるいはGAA)の繰り返し配列が異常に伸長するために起こるために、トリプレットリピート病と呼ばれています。
このトリプレットリピート病にはDRPLAの他、Huntington舞踏病、Machado-Joseph病、脆弱X症候群、筋緊張性筋ジストロフィーなどがあります。
DRPLAは12番目の染色体にあるDRPLA遺伝子内のCAGリピート数の身長が見られます(正常は35リピート以下ですが通常は48リピート以上になります)。
常染色体優勢遺伝形式をとります。

 

【症状】

小児期の発症では痙攣発作、特に新構成ミオクローヌスてんかん(progressive myoclonus epilepsy: PME)、知的退行、ミオクローヌス、小脳性運動失調などを呈して、数年間の経過で寝たきりになってしまいます。
成人で発症すると小脳性運動失調、無闘病アテトーゼ、ジストニアなどの不随意運動、認知症などを呈してゆっくり進行していきます。

 

【検査】

MRIで小脳と脳幹の萎縮が見られます。脳波ではてんかん用の波(棘徐波複合)が認められます。
確定診断は遺伝子検査によりDRPLA遺伝子内のCAGリピートの伸長を確認することになります。

 

【治療】

対処療法として抗てんかん薬、栄養管理、感染管理、呼吸管理などになります。

 

【表現促進現象】

トリプレットリピート病は、一般的に世代をヘルに従い症状が早期に発症し重篤になります。これは異常なリピートが世代を経るとさらに伸長することが原因です。
これを表現促進現象(anticipation)と呼びます。

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