月は地球の唯一の衛星です。衛星にしてはかなり大きいのが特徴です。では、月はどの様にしてできたのでしょうか?いつくかの仮説があります。まずは「兄弟説」。太陽系の最初の段階である原始惑星系円盤の中で、地球と同じ時期に月ができたというのです。金星とは「双子」ですが、月とは兄弟ということです。しかし、月の角運動量や鉄の少なさなどが説明しにくいため現在では否定的です。次に「親子説」です。これは地球誕生後に原始地球の一部がちぎれて作られたという仮説です。高速回転する原始地球から物質が飛び出して月になったというのです。これも、必要な高速回転や現在の地球―月系の角運動量をうまく説明できないため否定的です。次は「他人説」。これは地球の近くを通過した小天体が、地球の重力によって捕らえられて月になったという説です。これも月を地球軌道の捕獲する仕組みが難しいため否定的です。現在最も有力なのが「ジャイアント・インパクト(巨大衝突)説」です。これは、太陽の誕生からおよそ1億年後、惑星形成の最終段階にある地球に、火星ほどのおおきな原始惑星が衝突し、その破片が集まって月になったという説です。アポロ計画で持ち帰った月のサンプルから、地球のマントルと月の岩石の酸素同位体の比率が一致することがわかりました。酸素同位体の比率は、太陽からの距離によって変化することがわかっているため、月と地球が別な場所でできていたのであれば一致しないはずなのです。
*角運動量とは、物体の「回転の勢いや激しさ」を表す物理量であり、運動量のモーメント(回転軸からの距離と運動量積)のことですの。












