【PFAPA症候群とは】
PFAPA症候群は文字通り周期性発熱、アフタ性口内炎、頚部リンパ節炎を呈する最も頻度の高い非遺伝性の自己炎症症候群です。
主に、乳児期に発症します。
【原因】
現時点ではわかっていません。他の多くの自己炎症症候群とことなり、明らかな遺伝性はありません。
【症状】
PFAPAは男児に多く、通常5歳未満で発症します。主に4週間前後の間隔で高熱が数日持続します。
その際に70%の確率でアフタ性口内炎を伴います。咽頭は発赤し、時に膿(白苔)を伴う扁桃腺炎を生じます。
頸部のリンパ節の腫脹は75%以上に認めます。
その他の症状として頭痛、嘔吐、下痢、肝脾腫、関節痛を伴うことも報告されています。
発作のないときは全く異常がありません。
【検査所見】
特異的なものはありませんが、発作時の血液検査では白血球増多、CRP高値が認められます。
【診断基準】
- 幼少期(通常5歳未満)に発症し規則的に反復する発熱がある。
- 上記創感染症を除外できる体質的な症状であり、以下の症状のうち少なくとも1つをともなう。
a)アフタ性口内炎
b)頚部リンパ節炎
c)咽頭炎 - 周期性好中球減少症が除外できる。
- エピソードの間歇期は完全に症状が消失する。
- 発育・発達は正常である。
【治療】
有効性が最も高いのはステロイド(プレドニン1〜2mg/kg)を投与すると、解熱あるいは発熱期間の短縮を認めますが、発作の間隔を短くすることがあります。
予防としては胃薬であるシメチジン(タガメット)やファモチジン(ガスター)、コルヒチンの投与が有効です。
その他に扁桃摘出も効果があると報告されています。
【予後】
通常は10歳台のうちにだんだん発熱発作がみられなくなります。