【症状】
乳児が大泣きしたあと、行きを吐いた状態のまま呼吸が止まり、顔色が悪くなり唇が紫になってしまいます。
時には意識がなくなり、ぐったりしてけいれんを起こすこともあります。
チアノーゼ型と蒼白型の2つのタイプがあります。
- チアノーゼ型(青色失神)
チアノーゼ型は蒼白型より多いタイプです。
怒ったり不満で激しく泣いて呼吸を止め反り返って意識がなくなります。
回復は早く,息を吸って意識が通常1分間以内に戻ります。「我の強い子」に多いと言われています。
- 蒼白型 (白色失神)
蒼白型は怖い思いをしたり転落や後頭部をぶつけたりしたちょっとしたケガなどが原因で起こることが多いです。赤ちゃんは少しあえいだり泣いたりしたあと急に静かになり意識がなくなります。
蒼白でフニャフニャになります。その後けいれんを生じることもあります。心拍が止まることもあるようです。このタイプは血管迷走神経反射によるものと考えられており、「怖がりな子」に多いようです。
【頻度・発症年齢】
早ければ生後数週間頃から発症しますが、通常は生後6ヶ月〜18か月頃に発症します。
赤ちゃんの約5%に見られます。
【対応】
「泣かせない」ことにあまり神経質になると子供を甘やかすことになりますので、普通に対応しましょう。
1分くらいで自然におさまりますので、慌てないこと、倒れることもあるので支えてあげること、周囲に危ない物がないように配慮して下さい。
赤ちゃんが泣き始めたら早めに抱き上げて、優しくあやしてあげましょう。
その際に衣服を緩めてあげるのも良いでしょう。
あやすためや意識を戻そうとして強く揺さぶると頭蓋内出血を超すことがあります(揺さぶられっ子症候群)のでしないで下さい。
けいれんの最中に舌を噛むことはありません。
熱性けいれんの時の対応と同じですが口の中に物を入れたりすると窒息の危険がありますのでやめて下さい。
指を入れると歯が生えている子では咬まれることがありますので危険です。
抗けいれん剤は無効です。
【予後】
どちらのタイプも4〜5歳までに自然に消失し、予後良好で発達に関しても問題ありません。
蒼白型の子はやがて失神を起こすこともあります。
回数があまりにも多いようでしたら相談が必要です。
鉄剤を使用すると良くなることもあります。漢方薬も使用されることがあります。