ロタウイルスワクチンとは
ロタウイルスワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の重症化を防ぐためのワクチンです。
現在2つの製品があり、どちらか一方のワクチンで規定回数の接種を完了していただく必要があります。
予防効果は少なくとも3年間は持続することが確認されています。ロタウイルス以外の胃腸炎の予防効果はありません。
また、接種したすべての人に予防効果が認められるわけではありません。下痢をしていると接種することができません。
ワクチンの種類と違い
- ロタリックス(1価)2回接種
2回の接種によって、感染しても重症にならず、ロタリックスの内用液に含まれる(G1)以外のロタウイルス(G2,3,4,9)の感染に対しても予防効果が認められています。 - ロタテック(5価)3回接種
3回の接種によって、感染しても重症にならず、最も流行する5つのタイプ全てが含まれており、予防効果が認められています。
ワクチン接種スケジュール
ワクチン接種による副反応
1価ワクチン 接種30日間 |
ぐずり(7.3%)、下痢(3.5%)、咳、鼻みず(3.3%) その他、発熱、食欲不振、嘔吐など |
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5価ワクチン 接種14日間 |
下痢(5.5%)、嘔吐(4.2%)、胃腸炎(3.4%)、発熱(1.3%) |
接種後の注意
腸重積と思われる症状(ぐずったり、泣きと不機嫌を繰り返す、顔色が悪い、繰り返して起こる嘔吐、イチゴジャムのような血便、お腹のはりなど)がみられた場合には速やかに医師の診察を受けて下さい。
海外の報告では初回接種から31日間は腸重積のリスクが増加する可能性があるとされており、ほとんどの腸重積の発症例は、初回接種から7日間に報告されています。
特にこの期間は健康状態の観察を十分に行って下さい。
ワクチン接種後1週間程度は便中にウイルスが排泄されますが、排泄されたウイルスによって胃腸炎を発症する可能性は低いことが確認されています
念のため、おむつ交換後には手洗いをするなど注意して下さい。
特に、ご家族の中に免疫系に異常のある方がいる場合には、手洗いを徹底して下さい。