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診療案内

【概要】

大きく分けると脳は大脳、小脳、脳幹分けることができます。
脳幹はさらに間脳、中脳、橋(きょう)、延髄に分けられます。

大脳が脳全体の80%を占めます。
ご存知の通りとても重要な臓器であるため頑丈な頭蓋骨で守られています。
成人の脳は男性で1350〜1400g、女性で1200〜1250gの重さで体重の25%を占めます。

【大脳の構造】

大脳は思考、知覚、言語、運動など脳機能の中枢です。
右脳と左脳は脳梁という神経繊維の太い束で結ばれています。

表面から大脳新皮質、大脳辺縁系(旧・古皮質)、大脳基底核という部分で成り立っています。
表面にある大脳新皮質は灰色をしているため灰白質とも呼ばれます。

これは神経細胞(ニューロン)が密集しているために灰色になっているのです。
その下には白色をした大脳髄質があります。
大脳新皮質の神経細胞から伸びた神経繊維(軸索)の束があります。

名前の通り高等な動物ほど新皮質が発達しており、ヒトでは大脳皮質の90%が新皮質です。
大脳皮質が思考、知覚、記憶、言語、運動などの高度な機能を司っています。

新皮質の発達で奥に追いやられることになったのが、旧皮質、古皮質です。
辺縁に追いやられたことで辺縁系と呼ばれます。

大脳辺縁系は怒りや恐怖、不安などの原始的な感情(情動)や、食欲、性欲などの本能、記憶に関係しています。
大脳基底核は細胞が塊を作っているところで、脳幹や小脳と連絡を取り合い運動やバランスをコントロールしています。

【大脳新皮質の部位】

大脳新皮質は場所によってそれぞれ異なる機能を持っています。
前頭葉は高度な知的活動の中心です。

運動や言語を発する機能に関係したブローカ野(運動性言語野)があります。
頭頂葉には感覚を受け取る感覚野があります。

側頭葉には聴覚野、味覚野、臭覚野があり、記憶にも関係しています。
また、言葉の意味を理解する役割のあるウェルニッケ野(感覚性言語野)があります。

ブローカやとウェルニッケ野はほとんどの人が左脳だけにあります。
後頭葉には視覚野があります。

【大脳辺縁系】

大脳辺縁系は納会の上に位置する帯状回、扁桃体(扁桃核とも呼ばれます)、側座核、海馬などからなる部分です。
大脳辺縁系は旧皮質であり、生物が本来持っている原始的な感情である、好き、嫌い、怒り、恐怖などの情動や、食欲、制欲に関した行動、記憶に関係した大切な働きをしています。

帯状回は情報を快か不快かにより分け、これκらどのような行動をするかを決定する意欲や動機づけに関係しています。
扁桃体は好き、嫌い、恐怖などの感情に関係しています。扁桃とはアーモンドのことで、その形が似ていることから名付けられています。

側座核は報酬や快感、やる気に関係しており、やる気が出るとここからドパミンが放出されます。

海馬は側頭葉の内側にある弓状の器官です。
ギリシャ神話に出てくるポセイドンが乗る怪物ヒポカンポスの下半身に似ていることから名付けられました。
タツノオトシゴ(学名がヒポカントス)に似ているからという説もあります。

海馬は外からの刺激や情報を短期記憶として一時的に保存し、それを長期記憶に移行させる際に重要な働きをしています。
長期記憶は大脳新皮質に保存されます。

【大脳基底核】

神経細胞が集まった部位を神経核と呼ばれますが、大脳基底核もその一つです。
大脳基底核には淡蒼球、被殻、尾状核、視床核、黒質などから成り立っています。
淡蒼球と被殻をあわせてレンズ核、被殻と美城郭を合わせた部分を線状体と呼びます。

意識的な運動を伝達する神経路のことを錐体外路と呼びますが、こうした運動を反射的、無意識に補助する神経路を錐体外路系と呼びます。
大脳基底核はその経路に属します。
基底核は脳幹や小脳と連絡をとり、正常な運動ができるようにコントロールしているのです。

基底核の障害が起こるとパーキンソン病(主に黒質の障害)、ハンチントン部闘病(尾状核の障害)、DRPLAなどが起こり、動きが鈍くなったり、手の震えをしじたり、無意識に手足が動いたり顔の表情が変化したりします。

【小脳】

小脳とは、運動機能の調節や、平衡・眼球運動の調節を司る、脳の部位の一部です。
後頭部の下方に位置し、見た目はカリフラワーのような形状をしています。
大脳の1/10(約130g)程度の小さい脳ですが、表面積は大脳の75%もあり、大脳の神経細胞が約140億なのに対して、賞の運は約1000億以上の神経細胞があります。

小脳は、大脳皮質・脊髄・前庭神経系からの情報を受け、身体の各器官の運動機能を調整しています。
小脳が正常に機能することで、なめらかに話すことや細かい動作、姿勢を保って歩くことなどが可能になっています。

さらに、学習によって獲得した動作を記憶する機能もあります。
この機能により、一度乗ることのできるようになった自転車やピアノの弾き方を忘れないのです。
また、目を閉じていても鼻や口を触ることができるのも小脳のおかげです。

小脳は、司る役割によって以下の「前庭小脳」「脊髄小脳」「大脳小脳」の3種離に分類されます。
また、大脳に近い部分から下部に向かって、第一裂と呼ばれる部位を境に「前葉」「後葉」とも呼び分けられます。

前庭小脳

その名の通り、内耳の前庭迷路や体から入ってくる情報で平衡感覚を調整することにより、運動や運動の姿勢を安定させる働きがあります。

脊髄小脳

体幹の運動を調節する役割があります。
旧小脳とも言われます。

大脳小脳(皮質小脳)

四肢の運動機能と、言語を調節する役割を担います。
新小脳ともいわれます。

【脳幹】

脳幹は大脳の下、奥にある間脳、中脳、橋(きょう)、延髄までを指しますが、狭義では中脳を除きます。
もともと原始的な脳で、魚類や両生類では脳幹が脳のほとんどを占めています。

間脳は本能的な食欲や性欲、体内の循環の調整に関係しています。
中脳は視覚や聴覚の中継地点であり、眼球の動きや瞳孔の反射機能、近くのものを見るときの調節機能に関係しています。

橋(きょう)は延髄の杉上の部位にあり、脳と延髄や脊髄、小脳を中継しています。
呼吸や食べ物を噛む動作、顔面の動きなどにも関係しています。
延髄は心拍、呼吸、血圧、物を飲み機も動作、咳やくしゃみなどをコントロールしています。

脳幹には神経細胞と神経繊維が網目のようになっている部分があり、脳幹網様体と呼ばれています。
意識や覚醒、睡眠に関係しています。

【間脳】

間脳は大脳の下の中心部にあり、視床、視床下部、下垂体、松果体などがあります(上記図参照)。

視床は嗅覚を除くほとんどの感覚を大脳へ伝える中継地点です。
嗅覚だけは直接大脳に伝わります。

視床下部はその名の通り視床の下部にあります。
様々なホルモンの分泌を調節し、自律神経をコントロールし、制欲や食欲などの本能的な行動や、呼吸、血圧、体温、消化機能などの体内環境を維持する重要な働きをしています。

下垂体は視床下部の下にぶら下がるようについている1cm程度の小さな部分ですが、前葉と後葉に分けられます。
下垂体は視床下部と連携し、各種ホルモン(成長ホルモン、甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、プロラクチン、バソプレッシン、オキシトシン)を分泌しています。

前葉からは成長ホルモン(GH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン:卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体形成ホルモン(LH))、プロラクチン(催乳ホルモン)の6種類が分泌されています。

後葉からは抗利尿ホルモン(ADH:バソプレッシン)とオキシトシンの2種類が分泌されています。
バソプレッシンは血圧の上昇や尿量を調節するホルモンです。

松果体は視床の後ろ側にあり、第三の眼ともよばれています。
松ぼっくりのような形をしているためそのように呼ばれています。
体内時計(概日リズム)を調節するメラトニンという睡眠を誘発するホルモン(睡眠ホルモン)が分泌されています。

【トリビア】

視床は内部の部屋、または寝室を意味しています。
松果体は17世紀にデカルトが「心のありか」と提唱した場所でもあります。

最近では「宇宙との接続点」ともいわれ、活性化すると直感力が高まったり、思考を現実化できるとか・・・

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