【成長痛とは】
英語ではgrowing painsあるいはbenign nocturnal pains of childhoodと言います。
10〜20％の子どもで訴えると言います。
両側の下肢（太ももの全面やふくらはぎ）の比較的広い範囲の痛みを訴えます。
痛みを訴えるのは夜から夜間で昼間に起こることはありません。関節を痛がることはありません。
痛みがひどく目を覚ましたり、泣いてしまうこともありますが、通常は2時間以内で痛みは消失します
4〜8歳くらいの子どもに良く起こります。
次の日には何もなかったかのように元気で遊んでいるのが普通です。
| 成長痛の特徴 | 成長痛でなさそうな特徴 | |
|---|---|---|
| 痛みの性質 | 間歇性、痛みのない日もある | 持続性、増悪性 |
| 片側性か両側性か | 両側性 | 片側性 |
| 痛みの部位 | 太ももの前面、ふくらはぎ、膝の裏側 | 関節 |
| 発症 | 午後遅くから夜にかけて | 次の日の朝まで痛みが持続 |
| 理学的所見 | 正常 | 腫脹、発赤、圧痛：感染・外傷関節の運動制限：跛行 |
| 検査所見 | 正常 | レントゲン異常、血沈亢進など |
【原因】
はっきりとした原因はわかっていませんが、下肢の発達が著しいときに生じるといわれています。
昼間に沢山遊んでいると疲れがたまりやすくなり、下肢に負担がかかるのかもしれません。
成長痛を訴える子どもはのちに、頭痛や腹痛を訴えやすくなると言います（pain amplification syndrome）。
家族で成長痛を訴えた方がいることも多いようです。
痛みに対する閾値が低いのかもしれません。
【治療】
マッサージをしてあげることで痛みが和らぎ、じきに寝てしまいます。
通常1〜2年経つと自然に治ります。
マッサージで悪化するような痛み、痛いところがはっきりいつも同じであるとき、昼間も痛いときは違う可能性が高いです。
