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診療案内 チック症・トゥレット症候群

【チック症とは】

急に起こる素早くなめらかな運動のことをチックと言います。
意図的なものではなく、やるつもりがなくてもやってしますものです。
ある程度であれば意志により抑制することも可能です。しかし、抑制を続けると反動で一時的に症状が激しくなることもあります。

 

【原因】

以前は心の問題と言われてきましたが、現在は遺伝的な要因が関与すると考えられています。
疲労や発熱、緊張やストレスで悪化することも知られています。
ドーパミンという神経伝達物質のアンバランスの関与が指摘されています。

 

【頻度】

子どもの10人に1〜2人が体験すると言われています。4〜11歳に発症することが多く、12歳頃を境にして減っていきます。男の子に多くその比率は3〜4対1くらいです。
成人になるまでに約50%の方は自然治癒していきます。
トゥレット症候群の頻度は1万人に1〜5人くらいと言われています。
性差はありません。

 

【チックの特徴】

  1.  リラックスした際に出現、ストレス、精神的緊張時により増強
  2.  集中により減弱
  3.  睡眠中は通常消失する
  4.  その発現は抵抗しがたい。しかし、短時間に抑制可能である。
  5.  動かしがたい、声を出したいと言う衝動が先行する場合もある〔複雑チック、強迫観念の存在〕。

 

【分類・症状】

単純と複雑チック

①単純運動チック

最もよくみられるもので、素早い典型的なチックです。まばたきが最も多く、その他にも横目をする、目を回す、白目をむく、口をゆがめる、肩をすくめるなどの顔面のチックは多いものです。

②単純音声チック

咳払いをする、ブタのようにうなる、鼻をクンクン鳴らす、「アッ、アッ」と声を出す、吠えるなどがあります。

③複雑運動チック

からだの色々な部分が一緒に動くチックです。からだの表情を変える、飛びはねる、人や物にさわるなどがあります。

④複雑音声チック

コプロラリア:卑猥な汚い言葉(オッパイなど)を発する(汚言症)。

エコラリア:他の人に言った言葉を繰り返す(反響言語)。

パリラリア:自分の話した音声や単語を繰り返す(反復言語)。

 

一過性と慢性チック

①一過性チック

チックが4週間以上1年未満の場合一過性チックと呼びます。運動性チックも音声チックも、また両方が併存する場合も一過性チックにはあります。6〜7歳くらいに最も多く見られ、目をパチパチしたりするのが数ヶ月持続して、いつの間にかなくなっていきます。

②慢性運動性チック・慢性音声チック

1年以上持続した場合に慢性チックとなります。
トゥレット症候群
運動性チックおよび音声チックの両方が現れ1年以上持続するチックです。コプロラリア(汚言症)は必須ではありません。

 

【合併症・併存症】

  1. 感覚現象・前駆衝動
    「むずむずする」「チックをしたくなる」などの前駆症状(Urge)、「チックをするとすっきりする」just right(まさにぴったり・しっくりする感覚)があります。
  2. 注意欠陥多動症(ADHD)と強迫性障害(OCD)
    約半数以上に見られる合併症です。強迫性障害とは戸締まり確認や手洗いなど「やりたくないのに繰り返してやってしまう行為(強迫行為)のことです。
  3. 不安障害
    分離不安(トイレに1人で行けない、1人で眠れないなど)社会性不安(失敗が恐い、人の目が気になるなど)が多く見られます。
  4. 発達障害
    20%前後に合併すると言われています。
  5. 睡眠障害
    20%に入眠困難を合併します

 

【対応】

チックのことを叱らないで下さい。チックはわざとやっているのではなく叱っても止まりません。

学校よりも家で起こることが多いのですが、家庭に問題があるのではありません。家庭ではリラックスできるので起こりやすいのです。
特別な対応は必要ありません。必要な場合はきちんと叱るようにして下さい。
一時的にチックが増えるかもしれませんが、また減っていきます。
子ども自身が困らなければ治療は必要ありません。

包括的行動介入(CBIT)というものがあります。前駆衝動が出る直前に拮抗反応と深呼吸に精神を集中し前駆衝動が下がるのを待つ方法です。
「我慢」ではなく「集中」です。小学校高学年以降に可能になります。

 

【薬物治療】

リスペリドン(リスパダール)、アリピプラゾール(エビリファイ)、あるいはハロペリドール(セレネース)が使用されます。
海外ではクロニジンが使用されることが多いですが、効果は弱いようです。
治療の目的は「チックの完全消失」ではなく、「チックがあっても、気にせず、困らず普段の生活が送れること」です。

  1. 幼児期
    単純チックが多く間歇性です。血清フェリチンが40μg/ml以下であれば鉄剤を投与することを検討します。
  2. 小学校低学年
    複雑チックや単純音声チックが持続するなら、ADHD、むずむず脚症候群(Restress Leg Syndrome; RLS)の合併がないかを確認します。
    上記の治療で十分でないならアリピプラゾール(APR;エビリファイ)を0.5〜1.0mg/日、ADHDを合併するならグアンファシン(GXR; インチュニブ)を1mg/日併用します。
  3. 小学校高学年
    強迫性障害があればAPR、GXRのほかに8歳以上であればフルボキサミン(ルボックス、デプロメール)、入眠困難があれば、メラトベル0.5〜1mg/日(フルボキサミンとの併用は禁忌です)を併用します。
  4. 中学生
    上記の薬物療法に加えCBITも有効です。
  5. 高校生以上・成人
    抗てんかん剤などの使用も考慮されますが、
    精神科などの意向を検討した方が良いでしょう。
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