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診療案内 子どもの不安障害

【不安障害とは】

成人の不安障害として代表的なものはパニック障害ですが、小児でも不安障害は認められます。
どんな小児でも不安を抱くことはあります。小さい子では暗闇を怖がったり、年長次では人の前で発表するときに不安になるものです。

しかし、これらの不安が大きく、日常生活に支障をきたしたり、強く苦痛を感じる場合は不安障害の可能性があります。
定義としては、実際の状況と釣り合わない強い恐怖、心配、脅威によって日常生活に大きな支障をきたすことを特徴とする病気」となっています。

【不安障害の頻度】

ある報告によると,6歳児の約3%、青年期男子の5%、青年期女子の10%に不安障害があるとされています。
不安障害のある小児では、のちにうつ病、自殺念慮、アルコールや物質の使用障害、学習困難を起こすリスクが高くなります。

【不安障害の種類】

があります。

【不安障害の症状】

不安障害の小児の多くは、腹痛、頭痛などの身体症状を理由に学校へ行くことをしばしば拒みます。また、上記の不安障害が組み合わさることもあります。

多くの不安障害の小児は成人になっても症状が持続しますが、早期に治療を行うことでコントロールが可能です。

【全般不安症】

多くの事柄や活動に対して不安を抱くのが特徴です。
物事に注意を払うことが難しく、多動、落ち着きのなさ、怒りっぽいという症状が見られ、うつ病との鑑別が困難です。

これらの症状が6ヶ月以上続いている場合に診断されます。
治療はリラクゼーションと薬物療法(SSRIなど)になります。

【広場恐怖症】

小児ではあまり見られません。
助けなしでは容易に逃れることのできない公共の状況または場所から抜け出すことができなるのではないかという恐怖をいつも持っている状態です。

やはり6ヶ月以上持続する場合に診断がつけられます。女子プロゴルファーの方にもいらっしゃいましたよね。カムバックして見事優勝しましたが。

【パニック症】

パニック症は、週1回以上の頻度で起こるパニック発作を特徴とする疾患です。
小児は強い不安を感じ、それにより身体症状が現れます。
鼓動が速くなったり、汗をかいたり、息切れしたりします。

胸痛、めまい、吐き気、痺れ感を生じることもあります。
パニック発作が出ることを心配するようになります。
社交不安症や強迫性障害がないかの確認が必要ですが、薬物療法と行動療法で対応します。

【分離不安】

自宅や愛着を持っている人、ほとんどの場合母親、から離れることに対して強い不安が生じる状態です。
一般的に低年齢の小児に起こり、思春期以降ではまれです。

学校に行くことや、友達の家に泊まること、キャンプなど参加することなどを拒否することがあります。
就寝次にも自分が寝付くまでは親に寄り添ってもらいたがることもあります。

【社会不安症】

社交的な状況で、決まりの悪い思いをするか、笑われる、あるいは恥をかくことへの恐怖が持続的に生じている状態です。
小児では癇癪を起こす、社会的な状況で泣く、人にしがみつく、固まる、引きこもるなどの症状で気がつかれることが多いです。

行動療法が主体ですが、効果が見られない場合はSSRIなどの抗不安薬が使用されます。

【治療】

行動療法(暴露療法に基づく認知行動療法)

段階を踏みながら不安をきたす状況に暴露させ慣らしていく方法です。
例えば、電車に乗ることができない子に対して、親が一緒に駅まで行ってみる。
次は改札口を通ってみる。一駅だけ乗ってみる、など段階を追って慣らしていきます。
このことにより不安が軽減されていきます。

薬剤

行動療法で十分であることが多いのですが、重症の感じでは薬物療法が必要になることがあります。
SSRI(セルトラリン(ジェイゾロフト)、フルボキサミン(デプロメール、ルボックス))が長期治療の第一選択役になります。

ただし、効果の発言までに時間がかかることがあるので、発作時には、ベンゾジアゼピン系薬剤を使用します。
ベンゾジアゼピン系は依存性があるので、長期の使用は気をつける必要があります。

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