皆さんは「スバル」というと何を思い出しますか?谷村新司の歌「昴」、自動車メーカーの「SUBARU」でしょうか?ここでは星座の「スバル」の話をしたいと思います。スバルはプレアデス星団の和名で、おうし座の一部にある星の集合体を示します。中国では、星の位置から年月や方角を確認するにあたって、十二支の「卯」の方角にある星座に「日」を組み合わせて「昴」の漢字が生まれたそうです。
プレアデスはゼウスの子でアポロの双子の姉であるアルテミスに仕えていた7人姉妹です。日本では肉眼で6個の星が見えることから「六連星」とも呼ばれます。数に違いがありますね。自動車メーカーの「SUBARU」のロゴも6つの星になっています。これには理由があり、7つの星のうち1つだけが見えにくくなっているのです。SUBARUではこのプレアデス姉妹の名前を車につけています。それがアルシオーネ(アルキオネ)です。スバルの中で一番明るい星です。プレアデス星団の明るい星には、両親(アトラス、プレイオネ)とともに娘たちの名前が付けられています。
オリオンはプレアデス姉妹のことが好きで森の中で声をかけたのですが断れ、追いかけ回したと言います。今でいうストーカーです。それを見たアルテミスはプレアデスを星として空に逃がしてあげました。それでもオリオンは諦めつかず星になり後を追いました。そのため冬の星座であるオリオンは今でもプレアデスのあるおひつじ座を追いかけていると言われています(諸説あり)。姉妹のうちエレクトラにはダルダノスという子どもがいましたが、彼の築いたトロヤという都市が滅ぼされてしまいます。エレクトラは悲しみのあまり彗星となって姿をくらましたため、スバルの中では見えにくくなっているのです。また、そのことを悲しんだ残りの6人は涙が止まらないため、プレアデスの周囲はぼやけているそうです。










