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診療案内 神経

【神経系を作る細胞】

神経系をつくる細胞には神経細胞(ニューロン)とグリア細胞があります。
人間の脳には約850億個存在するとされています。

【神経細胞】

神経細胞(ニューロン)は細胞体とそこから伸びている樹状突起と軸索から成り立っています。
軸索は髄鞘(ミエリン鞘)で包まれていることにより、信号をより早く伝えることができます。

神経繊維には髄鞘で被膜に包まれているかによって有髄神経繊維と無髄神経繊維に分けられます。
樹状突起は信号を受け取る側(求心性)であり、軸索は信号を伝える側(遠心性)のものです。

【シナプス】

神経細胞と細胞の間には情報を伝達する隙間があります。
その周囲の構造をシナプスと呼び、その間隙をシナプス間隙と呼びます。

前シナプスに情報が伝わるとシナプス小胞から神経伝達物質がシナプス間隙に放出され、次の神経細胞の受容体(レセプター)に結合して情報を伝えます。
神経伝達物質は不活性化されるか再取り込みでシナプス間隙からなくなります。

神経伝達物質に関しては多項を参照していただければと思います。
 

【トリビア】

スペインの医師、サンチアゴ・ラモン・イ・カハールとイタリアの医師、かミーロ・ゴルジは共に神経系の構造研究で同時にノーベル医学・生理学賞を取っています。
カハールは「ニューロンを単位とするつながりで神経系は成り立っている」という「ニューロン説」をとなえ、ゴルジは「ニューロンが途切れのない網から形成される」とおう「網状説」を唱えていました。

授賞式の講演でも二人の対立は明らかでした。
その後、サー・チャールズ・シェリトンによりシナプスが発見され決着がつきました。
カハールは顕微鏡でゴルジが発見したゴルジ染色を使って神経細胞を見ていたのは皮肉です。

【グリア細胞】

グリア細胞は神経細胞を支える重要な働きをする細胞です。
大きく分けてアストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアの3種類があります。

アストロサイトは代謝を支えたり神経伝達物質の量を調節したり、炎症にも関わる細胞です。
また、血液脳関門(脳へのものの出入りをコントロールする構造)の形成にも関与しています。

オリゴデンドロサイトは中枢神経系でミエリン鞘(髄鞘)の形成に関与しています。
髄鞘は軸索の周りで絶縁体の役目を果たし、情報の伝達を早めます(跳躍伝導)。

ミクログリアは骨髄由来のマクロファージで脳内の炎症に関与しているだけではなく、不要なシナプスの除去にも関与し、可塑性にも関与していることが知られています。
 

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