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スギ花粉症に対する舌下免疫療法
当院ではスギ花粉症に対する舌下免疫療法を開始いたしました。スギ花粉症でお悩みの方は是非ご相談下さい。
(1)スギに対する舌下免疫療法とは?
免疫療法とは、アレルギーの原因となる物質(この場合はスギ)の成分を抽出精製し、低濃度から徐々に濃度を上げていき体内に入れていくことにより症状を緩和、あるいは治癒させる方法です。減感作療法あるいは脱感作療法とも呼ばれています。従来はスギの成分を皮下注射することにより行われていました。2014年10月から、スギのエキスを舌下に垂らし吸収させることに免疫療法を行うことが保険適応になりました。欧米では以前から行われており、注射により行うより安全であることがわかっています。
(2)効果は?
およそ20%のかたが治癒、50〜60%のかたが症状の軽減が認められます。残念ながら15〜20%くらいの方には効果が認められません。
(3)どのくらい続けるのか?
最低3年間の治療が必要です。しかし、早ければ最初のシーズンから効果を認めます。3年間の治療後続けるかどうかは医師の判断になります。
(4)どのように行うのですか?
通常、成人及び12歳以上の小児に、増量期として投与開始後2週間指定された用量を1日1回舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込みます。その後5分間はうがい・飲食を控えます。
初回は医師により舌下に滴下を行い、クリニックにて約30分間激しいアレルギー反応がないかを確認させて頂きます。
増量期終了後、維持期としてスギ花粉舌下液2,000JAU/mlパックの全量(1ml)を1日1回、舌下に滴下し、増量期と同様、2分間保持した後、飲み込みます。また、その後5分間は、うがい・飲食を控えます。
5歳以上の方には錠剤を使用します。増量期は1週間、舌下に保持する時間は1分間となります。錠剤は増量期が2,000JAU/ml、維持期が5,000JAU/mlとなります。
(5)いつから始めたら良いのでしょうか?
スギの飛散が開始すると、新しく治療を開始することができません。飛散が終了すれば開始することが可能です。
(6)毎日行わなければいけないのでしょうか?
原則毎日行います。ある程度中断すると、初めからやり直しになります。
(7)どこのクリニックでも処方してもらえますか?
その医師が、関連学会が主催する「舌下免疫療法(減感作療法)の講習会を受講終了し、続いて「シダトレン適正eラーニング」を受講終了した後、「シダトレン適正使用eテスト」に合格していれば処方してもらうことができます。
(8)どのような副作用がありますか?
注射による減感作療法に比べ、著しく安全です。しかしごくまれにアナフィラキシーなどの重篤な反応が起こる可能性は否定できません。そのため、上記のように初回は医師による滴下を行い、30分間クリニックにて様子を見させて頂きます。
(9)つだ小児科クリニックではいつでも開始することができますか?
登録医は津田院長のみですので、代診の木曜日などは開始することができません。また、初回は30分間様子を見させて頂きますので、診療の終了直前は控えて頂ければと存じます。
発売元の鳥居薬品のアレルゲン免疫療法に関するページをリンクいたします。
鳥居薬品のアレルゲン免疫療法
ダニによるアレルギー性鼻炎に対するアレルゲン免疫療法(減感作療法)
ダニによるアレルギー性鼻炎に対するアレルゲン免疫療法(減感作療法)を開始いたしました。お悩みの方はご相談下さい。登録医は津田院長のみですので、代診の木曜日などは開始及び処方することができません。また、初回は30分間様子を見させて頂きますので、診療の終了直前は控えて頂ければと存じます。
(1) 対象者
ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎患者さん(5歳以上)が対象です。一般には、年間を通してくしゃみ、鼻汁、鼻閉、眼や鼻のかゆみなどの症状を伴います。
(2)診断
1) 問診
2) 血清特異的IgE抗体検査
3) 皮膚反応テスト
などで診断をします。当院では問診と血液検査を使用しています。
(3)治療方法
現在、日本では2種類(アシテア(塩野義製薬)、ミティキュア(鳥居薬品))のダニ舌下錠が販売許可されていています。用量の漸増方法などが異なりますが、効果等は同等です。
どちらも舌下に投与して2分間(ミティキアは1分間)保持した後飲み込む舌下錠です。その後、5分間はうがい及び飲食は控えて下さい。初回投与の際は当院で服用して頂き、30分間様子を観察する約束になっています。その後、アシテアでは2日目に100単位錠を2錠、3日目以降は300単位錠を1錠服用し、この量で継続します。ミティキアでは投与開始後1週間は3,300JAU錠を1日1回1錠、投与2週間目以降は10,000JAU錠を1日1回1錠服用し継続します。
(4)効果判定
1年たっても効果が認められない場合は、治療効果を評価するため、患者さんと相談の上、治療の継続について判断いたします。WHOでは3年〜5年の継続を勧めています。効果を認めて治療を終了した場合でも、時間の経過とともに効果が弱くなることがあります。その際は初回投与と同様に初回投与
量から再開いたします。
(5)副作用
主な副作用は咽喉頭刺激感、口腔浮腫、口腔掻痒感、耳掻痒感などです。これはスギ花粉の舌下免疫療法で使用されるシダトレンと同様です。ほとんどの副作用は一過性ですので、あまりにひどくなければ継続が可能です。ごくまれに重篤な副作用としてアナフィラキシー、咽頭浮腫、喉頭浮腫などが報告されています。このような症状の出現の際には早急に病院の受診が必要です。
(6)投与が出来ない方
重症の気管支喘息の患者さん、悪性腫瘍、又は免疫系に影響を及ぼす全身性疾患(自己免疫疾患、免疫複合体疾患、又は免疫不全症など)の方は投与が出来ません。
(7)他の舌下免疫療法(スギ花粉症治療薬のシダトレンなど)との併用について
どちらかの状態が安定していれば併用が可能です。同時に開始することは出来ません。
(8)発売元の塩野義製薬(アシテア)と鳥居薬品(ミティキア)のアレルゲン免疫療法に関するサイトをリンクします。
塩野義製薬(アシテア)
鳥居薬品(ミティキア)