【紫外線とは】
紫外線にはUVA,B,Cがありますが、UVCは地球に到達しません。地球に到達する90%がUVAですが、人体に最も影響のあるのはUVBのほうです。UVの強さはUV indexで表します。
【紫外線の人体に及ぼす影響】
急性と慢性の影響があります。
急性として代表的なものは日焼けです。日焼けにはサンバーンとサンタンの2種類があります。サンバーンはUVを浴びてすぐ皮膚が赤くなることで、サンタンは数日後から皮膚が黒くなることです。
慢性の障害としては光老化と皮膚がんがあります。お百姓さんや漁師の方のうなじに深いしわを認めることがあります。老化によるしわは細かく浅いものですが、光老化によるものは深くなります。UVはDNAを傷つけますが、通常は修復機能があるので戻ります。しかし、修復できないと皮膚がんを生ずることがあります。皮膚のメラニンはUVを吸収するため黄色人種である日本人は白人よりガンになりにくいことは確かです。アメリカでは元大統領のレーガンが鼻に皮膚がんが出来たことから紫外線対策が強化されました。オーストラリアでは小学生から帽子にサングラスをかけて登校しています。小児のうちに多くのUVを浴びるほど皮膚がんになりやすいと言われています。
【日本人のスキンタイプ】
スキンタイプⅠ | 赤くなりやすく(サンバーンを起こしやすく)、黒くなりにくい(サンタンを起こしにくい)人 |
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スキンタイプⅡ | そこそこ赤くなり、そこそこ黒くなる人 |
スキンタイプⅢ | 赤くならず、黒くなりやすい人 |
タイプ1は要注意です。
【紫外線対策】
- 10時〜14時が一番UVの多い時間帯です。この時間帯の外出を避けましょう。
- 日陰、日傘、帽子、衣服を上手に利用しましょう。
- 日焼け止めを上手に使いましょう。
【日焼け止めの選び方】
日焼けどもの強さを表すものとしてSPF(sun protection factor)とPA(protection grade of UVA)があります。
SPFはUVBで生じるサンバーンを防ぐ指標です。通常の生活では15以上、山登り、海水浴などUVにあたる時間が長ければ30以上あれば十分です。どちらも2時間くらいで塗り直す事が大切です。
PAはUVAに対する防御効果で+〜++++まであります。
防水性も考慮して選んでください。
【日焼け止めの塗り方】
1円硬貨の1個分で大人の両手のひらの大きさに塗って下さい。
これは保湿剤などのローションを塗るときと同じ量になります。
【日焼けどめの落とし方】
外から帰ったら日焼け止めを落としてください。
残しておくと接触性皮膚炎(かぶれ)を生ずることがあります。石けんを十分泡立てて、こすらないで丁寧に洗ってください。別項の身体の洗い方も参考にしてください。